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| 家族みんなが暖をとろうと一同に集まり、朗らかに談笑するひととき。 暖炉やペチカには、誰もがそんななごやかな光景を思い浮かべたくなるような、独特の暖かさがあります。 イギリスでレンガを焼く技術が進歩した17世紀中頃から、暖炉はヨーロッパで貴族・庶民を問わず急速に広がりました。これがロシアに輸出され改良されたものがペチカです。 暖炉やペチカにレンガが使われている理由のひとつは、一度温まったら暖かさが持続するという性質、熱をたくわえる力の強さです。暖炉自体が熱を貯めこんでゆっくりと放熱するため、薪や石炭などの燃料が消えた後でも暖かさが持続します。さらにレンガが発する遠赤外線によるふく射熱は、人や家をじんわりとやさしく暖める性質を備えています。 このように暖炉やペチカは、人々の生活に「快適な暖かさ」をもたらしてきました。
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| ヨーロッパで長い間親しまれて来た、レンガの利用による「長時間・快適」な暖房に、20世紀半ばに転機が訪れました。1930年代以降、とりわけ戦後に電気・石油・ガスなど新しいエネルギーが普及したため、薪や石炭の補充や煙突の掃除などのメンテナンスを伴う暖炉やペチカは、時代遅れのものになってしまったのです。
そこで1960年代にドイツに誕生したのが、安価な深夜電力によってレンガに熱を貯える蓄熱式電気暖房器です。電気温水器や給湯器などの開発により、住環境に快適な環境を提供してきたSTIEBEL ELTRON社は、その経験と技術を生かして1968年に蓄熱暖房器を発売しました。その製品は、レンガがもたらす温もりの快適さを知っているヨーロッパの人々に瞬く間に受け入れられ、翌年の生産高はめざましいものとなりました。
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| その後も蓄熱暖房器はヨーロッパ各国をはじめ世界中で親しまれ、誕生から35年以上経った現在までに販売された製品は実に1000万台以上。世界各地に販売網を持ち、トップシェアを誇るスティーベルエルトロン社製の蓄熱暖房器も、生産台数が300万台に達しています。
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| 通気性に重きを置いた従来の日本家屋では、ヨーロッパの住宅に比べて蓄熱効果を発揮する条件が整っていなかったため、日本は蓄熱暖房器が受け入れられにくい土壌であったと言えます。 しかし昨今の新築住宅の大半は断熱材が使用されておりますし、断熱・気密性能の高い住宅も増加しオール電化住宅が推進されて住環境が急速に変化し、またアレルギーや高齢化が問題となっている今、快適で安全な蓄熱暖房器の真価が、まさに発揮されようとしています。
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